貨幣としての価値は下がっている
高金利通貨の場合、通常は名目金利が高いことを意味しています。
ただし、名目金利は高くてもインフレ率も高ければ、前述のフィッシャー効果の関係式※からも実質的な金利は低くなりますので、獲得できるリターンは限定的となってしまいます。
また、(名目)高金利というのは、往々にして高いインフレ率を伴っているものなのですが、インフレ率が高いということは、その国の通貨が貨幣としての価値をどんどん失っているということでもありますから注意が必要です。
高金利通貨への投資は価値が下がっているものへの投資?
インフレ率(インフレーション)というのは、英語で「膨張」という意味であり、これは中央銀行がお金を発行しすぎてしまい、市場でお金がジャブジャブ余っている状態のことをいいます。
余っているものの価値というのは、当然のことながら下がっていきますので、高金利通貨への投資というのは、つまり年々価値を下げているものへの投資にほかならないということは頭に入れておきたいところです。
※実質金利=名目金利−インフレ率
インフレターゲットとは?
インフレターゲットというのは、インフレ率を目標に置く金融政策のことをいいます。
具体的には、CPIなどの物価指数が一定範囲を超えると、金融緩和・引き締めを行い、インフレ率をもとの水準に戻す政策です。
なお、このインフレターゲットは、豪州などが正式に採用しています。 |