高金利通貨の暴落には注意が必要
歴史的には、前述のような金利差から計算できる水準以上に高金利通貨は暴落し、それらに投資していた投資家たちは、巨額の損失を抱えて退場していっているというのが現実です。
具体的には、1980年代の日本の生命保険会社、1990年代後半のヘッジファンド、日本の個人投資家などです。
もちろん、長期投資には、金利を軸にした投資手法は不可欠ですし、実際、巨額の資金を運用するプロの世界でもポピュラーなものです。
しかしながら、金利が高いということは、貨幣としての価値は下がっているということですから、必ずどこかで調整が行われますので、そのことにはいつも注意が必要になります。
高金利通貨へ投資するというブームは、おそらくまた再燃するものと思われますが、肝心なのは、そのブームに乗ったときに、今度はどこで利食うのか、どこで身を引くのかを十分考えておくことになります。
政策金利とは?
政策金利というのは、各国の中央銀行(日本では日本銀行です)の金融政策によって決められる金利のことをいいます。
一般的に政策金利は、景気がいいときには高く設定され(金利が上がる)、景気が悪いときには低く設定されます(金利が下がる)。 |