高金利通貨の暴落は繰り返される
近年頻繁に起こっている高金利通貨の暴落というのは、ある意味本来は価値の下がっているものへの投資が拡大しすぎたので、その行き過ぎを是正するためのものと考えることもできます。
外国為替市場の高金利通貨ブームとその暴落は、シーソーの原理のように、何年かおきに高金利通貨が買われては暴落をするということが繰り返されています。
では、なぜやがては価値を下げる高金利通貨への投資が起きるのでしょうか。
これについては、高金利通貨へ投資していれば、高金利を享受できるだけでなく、為替差損が生じてもある程度は耐えられると考えられるからだと思われます。
高金利を軸にした外貨投資の成功例
例えば、ドル円が1ドル=120円で、日米金利差が5%であったとします。
この金利差が10年間一定だったとして米ドルを10年間保有しますと、もともと1であった資産は1.05の10乗、つまり、およそ1.63倍になります。
この金利差で儲けた分というのは、10年後にドル円が45円(120×1÷1.63)ほどの円高、すなわち1ドル=75円になっていなければ勝てる投資手法であるといえます。
つまり、10年後1ドル=75円以上のドル高/円安レベルにあると、この高金利を軸にした外貨投資は成功したことになるのです。 |