経済以外の為替レートを動かす要因
通貨の取引というのは、貿易などの取引に伴うものや、投資に伴うものなど、直接的には何らかの経済的な活動によって行われます。
なので、為替レートを動かす要因としては、経済的な側面が重視されることになるのですが、経済以外でも為替レートを動かす要因があります。
例えば、どこかの国で戦争が起これば、その国やその周辺国では経済活動が停滞せざるを得ないでしょうから、貿易が低調となるだけでなく、投資も減少するはずです。
結果として、戦争という出来事が経済活動の変化を呼び起こし、ひいては為替レートに影響を与えることになるのです。
これに対して、為替市場は、先行きの変化を先取りする性質がありますので、戦争が起こるとか、その危険性が明らかになれば、その時点ですぐに為替レートが激しく動きます。
為替市場と政治の関係は?
政治の問題も同じで、選挙や政変によって政権が変わると、経済政策や金融政策が変更される可能性も高まりますので、政治が間接的に為替市場に影響を及ぼすことになります。
安定した政権が退場して政治が不安定になれば、経済活動の減退が懸念されて、その国の通貨が売られやすくなり、経済を回復させる可能性の高い新政権ができれば通貨が買われやすくなります。 |