ファンダメンタルズを中心に相場観を構築
株式や債券ですと、将来にわたるキャッシュ・フローを現在価値に直して適正価格を求めるというロジックが確立されていますが、外国為替にはそのようなキャッシュ・フローや適正価格というものがそもそも存在していません。
なので、実需以外の外為取引が禁止されていた頃は、貿易取引や資本取引が為替レートの動向に顕著に反映されることもあったようです。
しかしながら、実需原則が撤廃されてからは、そのような実需面から市場動向を把握するには限界がありますし、現在では貿易取引や資本取引に計上されないオフバランスの外為取引のほうが極めて多い状況ですから、為替が実需とはまったく違う方向に動くということもよくあることです。
とはいえ、外為ディーラーは、ファンダメンタルズ(経済諸条件)を中心に相場観を構築するという点では共通しているようです。
外為ディーラーはテクニカル分析は使わない?
相場の分析手法には、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析がありますが、外為ディーラーの場合、テクニカル分析のみに頼って投資判断をしている人というのはあまりいないようです。
とはいえ、ファンダメンタルズ分析には非常に多くの情報収集が必要になります。
ディーラーによって注目している要素が異なったり、市場参加者が注目する要素がころころ変わったりしますので、何をもってファンダメンタルズ分析というのかというのは必ずしも明確ではありません。
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