ヘッジファンドが金価格に与える影響は?
国際金価格と国内金価格の過去5年間の推移を見ますと、両者とも長期的にはほぼ平行して上昇しています。
しかしながら、短期的には山や谷も多く、そういった意味ではかなり乱高下していることがわかります。これには、短期投機的売買を仕掛けるヘッジファンドなどの影響があります。
ただし、短期的な山や谷をよく見ますと、時間の経過とともに谷の水準が徐々に切り上がっていることもわかります。
これは、ヘッジファンドの短期的な売買だけで起こり得るものではなく、誰かが長期的に大量に「金(ゴールド)」を買い増していることを意味しています。
だからこそ、乱高下しながらも徐々に相場の水準が上昇していっているのです。この誰かとは、欧米の年金基金や中国の金買いになります。
彼らはヘッジファンドが投機的に売ったところを狙って買いを入れてくるので、前述した谷の水準が徐々に切り上がっていくのです。
つまり、ヘッジファンドなどが短期売買を行ったところで、相場の長期上昇トレンドを変えることはできないということがいえるのです。
なお、これは、ある意味「バブル」と「非バブル」が共存している状況ともいえますが、「非バブル」勢の考えは、個人投資家にも大いに参考にしたいところです。 |